『ヴァイオレット・エヴァーガーデン』第6話
ロープウェイを使いやってきた地。今回は天文台のある高所からの写本依頼。
天文学に通ずるあらゆる書物を集めた図書館に古い書物が届き、それらを訳して書き取る仕事。ドールと写本家がペアになり仕事をこなすこととなる。ルクリアをはじめ懐かしいメンバーとの出会いの中、ヴァイオレットはリオンという少年とペアになる。ヴァイオレットにとっては、聞き取った言葉をタイプするだけの得意な仕事であり、初日にして3日分の仕事をこなしてしまう。
そんなヴァイオレットに、なぜこのたいへんな仕事をしているのかと尋ねるリオン。与えられた役目だからであり、人の想いを紡ぐ素晴らしい仕事だと思うようになったからだと。
そんな中、リオンの同僚に言い寄られたヴァイオレットは、リオンの生い立ちを聞かされるが、自分も孤児で親の顔も知らないとかわす。常に怒った顔のようなリオンが、無表情だと言われる自分と少し似ていると感じたヴァイオレットだった。
翌日、リオンは200年に1度のアリー彗星鑑賞にヴァイオレットを誘うのだった…
星空の下、自分の生い立ちを語り始めるリオン。旅芸人だった母がこの地父に出会い、自分を産み生活していたが、大陸を周り文献収集をしていた父が帰ってこなくなり、後を追って母も出ていったが帰ってこないという。
ヴァイオレットもまた家族はいないがずっと庇護してくれた方がいたと…「今は離れ離れですが…」寂しくないかと問われたヴァイオレットだが、自分にその気持ちが生じているのかがわからないと答える。「その人のことを思い出すことはないか?」「いつも…思い出します。」「胸がグッと重くなったりしないか?」「なります。」「それが寂しいってことだよ。」「私にとってあの方の存在は、まるで世界そのもので、それが無くなるくらいなら私が死んだ方が良いのです…」「お前そいつのことを愛して…」
契約期間が終了する日、リオンは決意する。ヴァイオレットがくれた勇気により、文献収集のため大陸中を周る旅に出ると。「また一緒に星を見てくれるか?」
いつかきっと…
今回「寂しさ」を知ったヴァイオレット。惜しくも「愛してる」を理解し損ねたものの、確実に感情を学んでいる様子です。微かに微笑むシーンも出てきましたしね。個人的にお気に入りのシーンは、どうして昼食を皆と一緒に食べないんだと聞かれたとき、「習性です。食べているときと寝ているときというのは無防備です。敵への反応が遅れます。」にしてもこの作品は背景の使い方がとてもうまいですね。作画もキレイですし、背景による時間経過の表現が美しいです。